経理お役立ち情報2021.11.22
討論会テーマ 顧客満足(ニーズの把握と課題改善)
開催日 2021年10月
クライアント 株式会社 C様
請負業務内容 経理業務全般(日次~年次決算)
参加者 担当A:株式会社C担当のマネージャー
担当B:株式会社C担当のマネージャー・書記
進行C:別クライアント担当のマネージャー
オブザーバーD
進行C -- 本日はお集まりいただき、ありがとうございます。
株式会社C様(以下C社様)に関する第3回「顧客満足討論会」を始めさせていただきます。
担当A -- 本日はよろしくお願いします。 改めて、C社様の「顧客ニーズの把握状況」を振り返る機会を頂き、あ
りがとうございます。
進行C -- では、C社様の業務を行うにあたり、気を付けていることを教えてください。
担当A -- コミュニケーションを大切にしていらっしゃる会社なので、
私たちも、クライアント様や顧問税理士と認識の不一致がないように、会話をすることを重要視していま
す。
進行C -- 担当Bさんに質問ですが、C社様の社風をどのように感じていますか?
担当B -- C社様の社長は、ワンマンという感じはなく、社長のツルの一声で物事が決まってしまうという会社では
ありません。
管理職の方は、社員とのコミュニケーションをとても大切にし、社員の意見を大事にする会社であると感
じています。
また、社員の成長をとても強く後押ししてくれる会社です。
進行C -- コミュニケーションを大切にしている会社ということなんですね。 風通しがいい様子が伺えます。
担当A -- 社長は、ルールを押し付ける経営というよりは、社員が自発的に動くことを良しとされています。
これは、会社に活気をもたらしていますが、内部統制については、脆弱になるリスクも潜んでいます。
進行C -- どのようなところが、脆弱になりがちですか?
担当A -- 例えば、取引先との契約では、先に契約が結ばれ、事後稟議で処理が行われる場合もあります。
システム化された承認フローを強化した方がいいのではないかと感じることがあります。
内部統制を強化しつつ、支払申請遅延の発生は減らしていきたいと思います。
担当B -- 2022年からは、「電子帳簿保存法」が改正されます。
2023年からは「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」の導入を控えていますので、
C社様も、色々と対応に悩まれている様子です。
担当A -- 「内部統制」「電子帳簿保存法」「インボイス制度」の3セットに対してのサポートの必要性は、強く感
じているところです。
担当B -- 「電子帳簿保存法」が「内部統制」を考えるいいきっかけになったらと思います。
「電子帳簿保存法」に対応するためには、システム的にリスクコントロールの強化がされると思いますの
で。
進行C -- 経理は正しい数字を出すことが、なにより大切だと思いますので、そのためのリスクコントロールは必要
ですよね。
この辺りが、今後の業務改善の課題ですか?
担当A -- はい。
オブザーバーD -- 上場していないから、中小企業だから、という理由で、リスクコントロールをおろそかにしてい
いということはないはずです。
社員の不正を防ぐことは、会社と社員を守ることになりますので、やはりなぜリスクコントロールが必要
なのか、理論的に説明をしていくことは大切ですね。
担当A -- そのように感じています。
もちろん、C社様への業務改善の提案は、日々の業務の中に盛り込んでいくことで、相手にも実感が湧い
てくると思います。
それには、私達自身の意識も変えていかなくてはならないと思います。
私たちの意識が高まることで、業務の中でのクライアント様への提言がより良いものになっていきます。
作業を繰り返していると、そのやり方が正しいのだと自然と思ってしまう傾向があります。
そうではなく、これでいいのだろうかと疑問視できるアンテナは必要ですね。
進行C -- 私達の意識を変える。アンテナを張れるようにする。 これらは、どうやったら実行できそうでしょう
か?
担当B -- 難しいところから取り掛かるのではなく、簡単なところからまず始めれば良いと思います。
GENには、貸出書庫があります。 会計士の先生が読むような難しい専門書だけではなく、読みやすい書
籍もあります。
その中には、会社にはこんな不正が起こるんですよと、とてもわかりやすく事例を紹介している本がいく
つかあります。
そのような書籍から学べることは多いと思います。
オブザーバーD -- そうですね。難しい専門書よりも、わかりやすい本の方が、社員が活用してくれそうでいいです
ね。クライアント様へ説明する時にも、事例として挙げるのに役に立つと思います。
進行C -- そういった本の紹介が大事ですね。
貸出書庫から借りた本に「社員の不正を防ぐことは、会社と社員を守ることである。」という言葉が載っ
ており、非常に印象的でした。
リスクコントロールに、会社の規模は関係ないですね。
担当A -- はい。関係ないです。
「内部統制」「電子帳簿保存法」「インボイス制度」など、方向性を決めるのはC社様ではありますが、
方向性を決めるにあたって、アドバイスは積極的に行っていきたいと思います。
リスクは抑えながらも、作業の流れが滞らないような業務フローを見つけていけるようにしたいです。
そのためにも、C社様とのコミュニケーションはとても大事だと感じています。
進行C -- C社様とは、すでに良好な関係を築いていると思いますが、そこに甘んじない姿勢を感じます。
クライアント様に必要なものは何かを考えて業務を行っている様子が感じ取れます。
今後の成果を楽しみにしています。
オブザーバーD -- 来年は「電子帳簿保存法」改正が始まります。C社様も、過渡期ということで不安な気持ちだと
思います。しっかりサポートしていけると良いですね。
そして、内部統制もどう変わっていかれるのか、楽しみです。
担当A -- リスクコントロールの大切さを改めて実感しました。今日はお話しする機会をいただきまして、ありがと
うございました。
担当B -- ありがとうございました。
進行C -- 本日は、ありがとうございました。それでは、第3回「顧客満足討論会」を終了します。お疲れ様でし
た。
討論会終了後 担当マネージャー(担当B)の感想
C社様は、在宅化を推進していらっしゃいます。昨年より、対面でお話しする機会が減ってしまい、クライアント様の要望を私達はどこまで理解できているのだろうと、心配に思っているところでした。
今回、担当以外の社員と話をすることによって、より深くクライアント様のことを考え、双方の思いが一致しているのかを見直す良いきっかけになりました。
C社様は、コミュニケーションを大切にしていることもあり、リモートでの定例会議などを積極的に開催していただいています。私達は、クライアント様の要望をすくい上げ、目的を明確にできる良い環境にいるのだなと実感しました。
会社内のシステム化やルール化は、難しい作業ではあります。だからこそ、私達のノウハウによって、クライアント様の不安を和らげたいと、より強く感じました。
Page Top