経理お役立ち情報2018.03.13
「全体最適」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
ある一部だけを良くするのは部分最適ですが、逆に、全体が良くなるように考えることが全体最適です。
全体最適が進めばスムーズに業務が回るようになり、業務全体の効率化につながります。
経理業務はいくつかの工程に分かれていてそれぞれの工程を踏んで業務が完結しますが、
その工程が歯車のように噛み合い連動すれば、飛躍的に業務が改善されます。
では全体最適の妨げとなることは何でしょうか?
ボトルネックの存在があげられます。ワインのボトルは口の部分が細くなっていて、注ぐ量を調節しています。
勢いよく注ぐためにはボトルを太くする必要があります。
経理業務においても、ボトルネックをなくすことで、業務スピードを上げることができます。
たとえば、支払処理について考えてみましょう。
単純化するために、支払処理には2つの工程があるとします。
①営業担当者から提出された請求書と支払申請書の照合
②照合後、銀行での支払申請
①が終わらないと②には進めませんが、①の途中で請求書と申請書の金額相違を発見しました。
ここでの対応が肝心です。
A.そのまま①の作業を進めて①が終わってから担当者に確認するのか、
B.すぐに担当者に確認するのかで業務効率に差ができます。
Aの対応をとった場合、担当者への確認作業がボトルネックとなってしまいます。担当者はすぐに返事をくれるとは限りません。
担当者が不在で数時間後にメールで返信される、金額相違の原因確認に時間がかかるなど、
他人を巻き込む作業は先が読めません。
Bの対応をとれば、担当者確認中に①の作業を進めることができます。
確認する際今後ミスが起きないように教育することができれば、ミス自体を減らすことができ、業務効率化がさらに進みます。
会社の規模が大きくなってくると、経理を含め会社全体が部分最適に向かいがちです。たとえ自分に割り当てられた業務がそつなくこなせたとしても、次にその業務を受け取る人が分かりやすいように仕事をしていなければ、受け取る人の作業時間が増えそこがボトルネックとなるかもしれません。
全体最適を考えボトルネックを作らないようにすること、
できてしまったらすぐにボトルネックをみつけ解決することを心がけたいです。
ま
Page Top