業務改善の進め方

経理お役立ち情報2021.05.13

GEN は、業務改善、効率化を意識しながら日々の業務を行っています。
業務改善とは具体的にどのように進めていったらいいのでしょうか。
経理業務における業務改善の進め方について、ご説明します。

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業務改善を7つのステップで進めていく方法をご紹介します。

 

ステップ1:業務の可視化
業務の棚卸を行い、業務一覧を作成します。業務一覧の作成により、業務の全体像を把握することができます。
業務一覧を作成するにあたり、先ず、業務を洗い出す範囲(対象範囲)を決定します。
次に対象範囲の業務を洗い出し、業務一覧に記入します。業務内容によって、大分類/中分類/小分類と三階層に分類します。
その後、各業務がどのくらいの発生頻度で、かつどのくらいの時間をかけて処理しているかを記入します。

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ステップ2:改善対象の抽出
棚卸により洗い出した業務のうち、問題を抱えている業務(改善すべき業務)を抽出します。作業時間、頻度、コスト等、定量的な指標を算出して、判断材料とします。
最も簡便かつ客観的に判断しやすい項目は「作業時間」です。各業務について、作業時間、作業頻度を算出し、年間作業時間に換算すると、比較が容易になります。
「コスト」を判断材料とする方法もあります。作業時間と担当者、役職の項目により、各業務に費やされているコストを算出します。高い役職の担当者が費やす時間と、一般社員が費やす時間は、同じ時間でも費用が異なります。よって、「コスト」を算出することにより、より正確な判断が可能となります。


ステップ3:問題の要因分析
問題を抱えている業務を分析し、要因を追及します。
要因分析の方法の1つとして、「なぜなぜ分析」という方法があります。多角的な視点で要因を掘り下げていきます。「なぜ」を繰り返し、問題を深堀して、根本原因を追及するという方法です。


ステップ4:対策の検討・選定
問題の原因からいきなり対策を考えるのではなく、先ず、目標設定をします。改善の目標・ゴールを明確にし、改善成果を得るための対策を考えます。
対策案をできるだけ多く出し、費用対効果の高い対策を選定します。


ステップ5:改善計画の策定
改善策を完遂するために、いつ、誰が、何を、いつまでに、どのように進めるかを決めます。ステップ4で設定した目標を達成するための道筋を具体的に描くようにします。
実行メンバーが複数いる場合には、役割分担と責任関係を明確にしておきます。


ステップ6:改善策の実行
改善計画に従い、改善策を実行、進捗を管理します。
エクセルやスプレッドシートで進捗管理表を作成し、関係者と共有すると進捗管理がスムーズになります。また、定例会議を行い、定期的に進捗管理を行うことも効果的です。


ステップ7:運用の定着化
改善後の業務を定期的に確認し、定着化を図ります。
改善策の完了後も定着するまではモニタリングを行います。

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まとめ
経理業務を改善するためには、まず現状を把握し、可視化することが重要です。
そのうえで、改善策を策定していきます。
改善策を実行しても、そのまま定着せずにまた元の状態に戻ってしまうということもあります。改善策を実行・完了した後も、定着するまでモニタリングを行うことをおすすめします。
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参考書籍
「6ステップで職場が変わる! 業務改善ハンドブック」
日本能率協会コンサルティング (著)

「オフィスの業務改善がすぐできる本」
日本能率協会コンサルティング (著)

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